「最近、愛猫が頻繁にトイレに行くけどなんでだろう?」
「愛猫のトイレ掃除をしていたら血尿の形跡があった」
このように大切な愛猫に異変を感じ、病院に行ったら「下部尿路疾患」と言われるケースがあります。
下部尿路疾患とは猫によく見られる病気の一つで、膀胱から尿道になんらかの異常が見られる状態のことです。
FLUTD(Feline Lower Urinary Tract Disease)とも呼ばれ、場合によっては命を脅かす重大な病気にも発展しかねません。
ただし、適切な治療を受け、愛猫に合うキャットフードを与えることで回復する可能性も十分にあります。
そこで本記事では、下部尿路疾患の猫におすすめのフードと安くて口コミも良いフードを紹介します。
また、下部尿路疾患の猫用フードについてや選び方もくわしく解説するので、愛猫のキャットフードに悩んでいる人は参考にしてください。
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下部尿路疾患の猫におすすめのフード4選
下部尿と疾患の猫におすすめのフードは次の4つです。
カナガンキャットフード
カナガンキャットフードには、下部尿路疾患を予防するクランベリーが配合されています。
クランベリーには、抗酸化作用を持つ「プロアントシアニン」というポリフェノールが含まれ、猫の尿路の健康をサポートしてくれるのです。
ただし、あくまで「サポート」する成分なので、すでに下部尿路疾患を発症している場合は治すことはできません。
しかしながら、下部尿路疾患は再発するケースも多く、再発予防や別の病気の予防として定期的に摂取すると良いと考えられています。
猫は、年齢を重ねることで新しい細胞を作る力は徐々に低下し、また活性酸素の数をコントロールする機能も低下していきます。そのため、老化によって活性酸素が体内に増えすぎてしまい、細胞の老化がより進みやすくなると考えられているのです。
また活性酸素は、特にストレスを感じた時や紫外線を浴びることで増えることが知られており、同様に注意が必要です。
そうした活性酸素に対して、クランベリーに含まれる抗酸化成分は、炎症や酸化ストレスと戦い、猫の全体的な免疫機能を高め、さまざまな病気から猫を守るのに役立ちます。
引用元:GlobalPet Nutrition Inc.-猫のオシッコトラブルを予防する「クランベリー」のメリットと与え方-クランベリーに含まれる「抗酸化物質」とはより
また、カナガンキャットフードはたんぱく質が34%も含まれる、高タンパクのフードです。
栄養価が高くてカロリーも少し高めなので、食が細い猫にもおすすめできます。
さらに、ドライフードだけでなくウェットフードも提供されているので、水分摂取量が要となる下部尿路疾患の猫と相性の良いフードです。。
ジャガーキャットフード
ジャガーキャットフードは、ミネラルの成分が優れているフードです。
猫に必要なミネラル量は少量ながら、バランスが崩れると尿路結石や腎臓病の原因になると言われています。
「カルシウム・リン・マグネシウム」などと細かく表記しているフードもありますが、ジャガーキャットフードのパッケージでは、複数あるミネラルの総称「灰分」と表記されています。
提供会社のレティシアンに、灰分の詳細を知りたいと実際に問い合わせてみたところ、次の返答がありました。
ジャガーに含まれているミネラル量は、上記のとおり適切な配合量で、子猫〜シニア猫までが食べられるため、病気になるリスクを排除したキャットフードです。
料金は5,038円と他社よりも少し高めですが、手の届く贅沢を実現したジャガーキャットフードを提供しているため、高クオリティなフードを愛猫に与えられます。
グランツ
グランツは、マグネシウムの配合量に優れているキャットフードです。
マグネシウムの含有量が多すぎると尿路結石(ストルバイト)の原因になり、下部尿路疾患になる可能性があると、2024年に発行された論文で明らかになっています。
マグネシウムは歯と骨の構成成分である。50〜70%のマグネシウムが骨、残りは筋等に存在する。様々な代謝に関与(炭水化物、タンパク、脂質、核酸、リンパ球増殖)しており、動物性食品や大豆に多い。特にペットに注意しなければならないのは、煮干し・海苔などの与えすぎである。マグネシウムの過剰給与は、ストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム結晶)の原因になり、尿石症・尿路疾患を引き起こす可能性がある。最近のペットフード(特にキャットフード)においてはストルバイトの予防のために、マグネシウムが制限されているものも多い。
引用元:ペット栄養学会誌-ミネラル代謝-多量ミネラルの解説-3)マグネシウム
その点、グランツに含まれるマグネシウムは0.06%に抑えているため、安心して愛猫に与えられます。
また、高タンパクで低糖質なので、高品質なフードと言えるでしょう。
料金は5,038円+660円の送料(全国一律)や、支払い方法によっては手数料がかかるので、注意してください。
ロイヤルカナン
ロイヤルカナンは、下部尿路疾患の猫用に栄養バランスを調整した療法食を提供しています。
ロイヤルカナンの「ユリナリーS/O」は、動物病院でも採用されている療法食で、尿路結石(ストルバイト)が形成されにくい弱酸性の尿となるように栄養バランスを調整しています。
また、カロリー密度を低くすることで、体重過多の猫にも安心して与えられるように配慮を徹底したフードです。
下部尿路疾患の猫におすすめの安いフード!口コミランキング3選
下部尿路疾患の猫におすすめできる、安くて口コミが良いフードをランキング形式で3つ紹介します。
ヒルズ
第1位はヒルズです。
ヒルズは「ヒルズ プリスクリプション・ダイエット(特別療法食)」という尿ケア用の療法食があり、推奨する獣医師も多いフードです。
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りく 蓮 トラ すず、 それぞれに合わせた食事
獣医さんオススメの治療食
すずも避妊したし仔猫用食べてくれなくなったから獣医さんに相談してヒルズを食べさる事にしました。
4匹とも食いつきも良いし下部尿路も再発してない 最初はロイカナだったけどヒルズにして7年。安定してる。
引用元:X
最適な尿pHとなるようにミネラルを調整し、尿石の溶解時に最短6日(平均13日間)で役立つことが科学的に証明されています。
食いつきも良く、ペットショップだけでなくホームセンターのペットコーナーなどでも入手しやすい点もメリットです。
市販されているキャットフードの中では5,891円と高めですが、信頼できるフードです。
カルカン
第2位は、カルカンの「下部尿路の健康維持用」です。
下部尿路の健康維持に配慮し、ストルバイト尿石とシュウ酸カルシウム尿石ができにくいように設計しています。
うちの子過去に約1年位尿路結石で毎週の様に通院しててその当時、下部尿路専用のドライフードを何種類か試したけどカルカン以外だと再発してたんだよね
だから今、カルカンの見つからなくて仕方無しに違うメーカーの下部尿路専用フード食べさせてるんだけど再発しないか超→不安
引用元:X
料金も1.6kgで968円とリーズナブルです。
口コミのように、カルカンだと下部尿路疾患の再発がない、多頭飼いだが膀胱炎になる猫が少ないという声もあります。
食いつきも良い場合がほとんどなので、愛猫の餌代に悩んでいる人にもおすすめです。
ピュリナワン
第3位はピュリナワンの「下部尿路の健康維持 F.C.U.T.Hケア」です。
ミネラルとアミノ酸のバランス調整により、尿pHの値を約6.0〜6.5にコントロールするように設計しています。
オメガ3脂肪酸を配合しているため、尿路の健康維持を適切にサポートするフードです。
とりあえずピュリナの下部尿路配慮タイプに変更してみたら、グレッチ結構食べたのに吐き戻しもせずいい感じ。
引用元:X
料金は2,173円で、チキンとサーモンの2種類を展開しています。
獣医がおすすめするケースもあり安心できるフードですが、猫によっては味や匂いが苦手ということもあるため、少量ずつ与えて慣れるまでの時間を確保するのが良いでしょう。
下部尿路疾患(ストルバイト)の猫に与えるフードのおすすめの選び方
健康な猫に与えられるフードと同じものを与えると、愛猫にストレスを与えかねません。
下部尿路疾患(ストルバイト)の猫には、次の4項目を満たしているフードを選ぶと良いでしょう。
ミネラルのバランスが調整されている
下部尿路疾患の猫に与えるフードは、ミネラルバランスが調整されているかどうかで選ぶと良いでしょう。
下部尿路疾患は基本的に、マグネシウムやリンなどのミネラルが少なかったり過剰に多かったりすることが原因と考えられています。
そのため、下部尿路疾患の猫用療法食は、ミネラルバランスが調整されているケースがほとんどです。
たんぱく質の割合が多い
たんぱく質は下部尿路疾患に罹患しているかに関わらず、猫のほぼ全てを形成する大切な成分です。
猫種にもよりますが、適切なたんぱく質の割合は30〜40%とされており、不足すると猫の成長に悪影響が出る恐れがあるだけでなく、心臓病やガンなどの病気になりかねません。
ただし、多すぎても猫には毒となりえます。
動物性タンパク質を多量に含むフード(>10g/100kcal)を摂取することが、尿中カルシウム排出量を高め、尿中クエン酸排出量を下げることで、シュウ酸カルシウム尿路結石の形成に寄与する。
引用元:犬ならびに猫の尿路結石の治療および予防に関するACVIMコンセンサス推奨-パート3-推奨3.3
たんぱく質が適切に配合されたフードを選ぶようにしましょう。
抗酸化作用のある成分が配合されている
抗酸化作用のある成分とは「ビタミンE・ビタミンC・タウリン・カロテノイド色素」などのことです。
これらを猫に与えることで、活性酸素が増えすぎて細胞がダメージを受けて老化しやすくなる現象を抑制してくれます。
抗酸化作用は、クランベリーやブルーベリーなどのベリー系や、緑黄色野菜などの食物に多く含まれます。
猫のストレス軽減にもつながるので、できるだけ抗酸化作用のある成分が含まれているフードを選びましょう。
水を飲まない猫ならウェットフードにする
水の摂取量が少ない猫は、下部尿路疾患になりやすいです。
これは、尿が少なくて濃い状態になると、リン酸やカルシウムが結石になる可能性が高まるためです。
リン酸、シュウ酸、尿酸、アンモニウム、マグネシウム、カルシウムといった結石の成分は、尿中に存在する量が多ければ、結合する可能性が高くなる。尿中にこれらの物質が多くなる要因には、これらの成分の摂取が多い(食事)、代謝の異常がある。また、飲水量が少なく、尿量が少ない(濃い)場合には、結合したこれらの物質(例えばシュウ酸カルシウム)の過飽和が生じやすくなる。
引用元:尿石症の食事管理-1)結石成分の過飽和
尿石ができるリスクを減らすには「とにかく水分を多く摂取する」「尿石ができてもすぐに尿として流せる」ことが有効です。
そのため、あまり水を飲まない猫にはウェットフードを与えて、食事と一緒に水分も摂取してもらうことが推奨されています。
下部尿路疾患(ストルバイト)の猫に与えるフードの違い
下部尿路疾患の猫に与えるフードのおすすめの選び方が分かったところで、愛猫に食べさせられるフードの特徴についても理解を深めましょう。
食べさせていいフードの特徴
食べさせていいフードの特徴として、尿のpH値をコントロールしやすいという特徴があります。
猫は、尿のpH値が酸性とアルカリ性のどちらにかたよっても、尿石が形成されやすいです。
pHは溶液の酸性・アルカリ性の程度を示す指標である。犬や猫の通常の尿pHは弱酸性(5.5〜6.5)である。尿pHによって結晶は析出しやすくなる。ストルバイトはアルカリ性、シュウ酸カルシウムおよび尿酸塩は酸性で形成されやすい。
尿石症の食事管理-結石形成の要因-4)尿pH
そのため、どちらでもない中性を保てるよう、ミネラルのバランス調整が徹底されていたり、抗酸化作用のある成分が含まれたりしています。
また、猫はストレスでも尿石が出来やすいため、ストレスの緩和効果が期待できる「トリプトファン」などの成分が含まれているのが特徴です。
食べさせてはいけないフードの特徴
カツオ節・ニボシ・マグロなどが多く含まれた、ミネラルが豊富なフードは猫に食べさせてはいけないとされています。
猫の体質や猫種によっても異なりますが、長期的にミネラルが多いフードを与え続けると、尿道閉塞や結石ができる傾向が高まります。
一度下部尿路疾患になってしまった猫は、ミネラル量を減らすことで改善するケースが多いですが、再発する可能性が高い疾患なので常に注意しなければなりません。
補足:腎臓フードと下部尿路フードの違い
下部尿路フードはミネラルのバランスが調整され、尿pH値をコントロールするためのフードです。
一方で腎臓フードは、腎臓の機能を維持するためにカリウムとたんぱく質を摂取し、リンの摂取量を抑えるフードです。
下部尿路フードと腎臓フードは全く違うフードのため「腎臓フードも尿に良さそうだから」と誤った判断で猫に与えないようにしてください。
猫のためにも、療法食についてよく分からない場合は必ず獣医師に相談しましょう。
下部尿路疾患の猫におすすめのフードでよくある質問
最後に、下部尿路疾患の猫におすすめのフードでよくある質問を紹介します。
下部尿路疾患用のキャットフードで最も口コミが良いものは?
下部尿路疾患用のキャットフードで最も口コミが良いものは、ヒルズの尿ケア用のフードです。
料金は高めですが、販売店舗も多いため入手しやすく、食いつきも良いと定評があります。
尿石の溶解に役立つことが科学的に証明されているため、飼い主も安心して与えられます。
下部尿路疾患のフードは市販でも買えますか?
本記事で紹介したロイヤルカナン・ヒルズ・カルカン・ピュリナワンは市販で購入できるフードです。
猫の下部尿路疾患の状態によって、どのフードが適切かは異なるため、獣医師に相談しながら購入することをおすすめします。
下部尿路疾患のフードはいつまで与えればいい?
いつまで与え続けるかは、猫の尿石を溶かす目的なのか、今後の予防が目的なのかで異なります。
溶かす目的の場合は、獣医師の指示に従って下部尿路疾患が改善されるまで続けなければなりません。
予防目的の場合は、ストルバイト予防・再発防止のためにも長期的に与える必要があります。
ロイヤルカナンは猫の尿路結石の予防になりますか?
ロイヤルカナンの下部尿路疾患の猫用に栄養バランスを調整した療法食は、その疾患用に提供されているフードのため、尿路結石の形成を抑える効果があります。
弱酸性の尿となるように栄養バランスを調整しているので、安心して与えられるでしょう。
まとめ:下部尿路疾患の猫におすすめのフードランキング
下部尿路疾患は、猫がもっとも罹患しやすい病気の一つで、一度かかってしまうと長期的な治療が必要です。
症状が進むと別の病気が併発する可能性があり、ときには命に関わる恐れもあります。
下部尿路疾患の猫には、ストレスに配慮し、症状によって適切なフードを選ぶことが重要です。
愛猫にどのフードを与えるか悩んでいる人は、本記事で紹介した7つのキャットフードから選んで見てください。